経絡治療とは?

経絡治療とは

身体の調子が良いとはどんな状態でしょう?
快食、快眠、快便で体力・気力も充実し、特に痛むところも大きな心配事もない…。そのようなときには多少暑かろうが寒かろうが体調を崩すこともなく、頭もよく働き身体も軽く感じられることでしょう。

経絡治療は奈良時代に中国から伝来した古典を基に、日本の気候風土に合わせて江戸時代に発展した経験的医学です。
先人は五臓六腑から経絡が起こり、その内外を気血が全身にめぐっていると考え、臓腑のどこかに過不足がおこるとその経絡上に痛みや症状が現れると考えました。身体内部の偏りを治すことによりその人が本来持つ自分の身体を安定した状態に保とうとする力(自然治癒力)や外からの刺激にたいする自己免疫力が最も高まると考えたのです。
経絡治療では患者さんの全身をながめます。歩き方や顔の色つやを見、声を聴き、お腹や背中、手足に触れて皮膚の状態を診、凝りや痛みなど症状を診ます。そして最後に脉を診てどの経絡上のどの経穴 (ツボ)を治療に用いるかを決めるのです。
私たち鍼灸師はその人が自分で治ろうとする力を鍼やお灸によって手助けさせていただくのが仕事です。

 
鍼灸の効果

鍼灸治療では、用いる鍼・灸の種類や手法によってさまざまな効果が期待できます。
①鎮静作用…異常に機能が亢進している状態を鎮めます。(頭痛、腰痛、神経痛、月経痛、痙攣、下痢など)
②興奮作用…異常に機能が低下している状態を回復させます。(顔面神経麻痺、胃アトニー、弛緩性便秘など)
③患部誘導作用…血行障害を起こしているときなどは患部に直接施術して健康な部位から血液などを誘導します。(局所性貧血、筋委縮、五十肩、肩こりなど)
④健部誘導作用…局所に充血や炎症が起きているときに患部から隔たった場所に施術して偏りを調整します。(頭痛のとき、首・肩・背中に施術する、など)
⑤転調作用…自律神経失調症やアレルギー体質を改善し、体質を強壮にします。
⑥消炎作用…施術した部位に白血球が増加・集合、また病的な進出物の吸収を促進し炎症の治癒に効果的です。
⑦反射作用…体性ー内臓反射を利用し離れたところの施術で患部の機能を改善します。
⑧鍼刺激は細網内皮系の機能を高めて、白血球・血小板、免疫物質の増生をまねきます。
⑨灸刺激では赤血球や血色素の増加が起こるので、貧血や慢性疾患の治療に効果的です。また血液凝固時間が短縮するので止血作用もあります。

最近では、心地よい刺激を受けた時に産生される脳内モルヒネ様物質が鍼や灸の穏やかな刺激によっても得られ、リラックス効果につながっていると考えられています。

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